ラメッシ・バルセカールの文章の中に『プログラミング』という言葉が出てきます。この話題から私は『水槽の中の脳』や『マトリックス』の世界を思いおこします。
モフィアスがネオに『その呼吸は本当にしているのか?』と尋ねる場面がありますが、本当に私たちの生活で起こっているのでしょうか?
私たちの生活や人生は『夢の中』での出来事なのでしょうか。
プログラミング、条件づけ、そしてプログラムされたコンピュータ
私がプログラミングと言うとき、それは受胎の瞬間に刻印された、ある生まれつきの特徴を意味しています。
肉体的、精神的、直感的、感情的なものです。
そして、この肉体精神機構は環境によって条件づけられてきました。あなたは自分の両親について選択ができませんでした。あなたは遺伝子、すなわちDNAについて選択できませんでした。あなたは環境について選択ができませんでした。
それゆえ、あなたはこの肉体精神機構が受け取る条件づけについても、選択ができませんでした。
私がプログラミングと言うのは、遺伝子と条件づけのことです。
ラメッシと質問者の対話がはじまります。
マーク:
私の感じでは、「ヴァーサナー」(Vasana 精神的傾向)とエゴが関連していて、ヴァーサナーがたくさんあると、エゴが強いです。ラメッシ:
「ヴァーサナー」とは、どういう意味でしょうか?「ヴァーサナー」とは、受け継いた傾向を意味しています。マーク:
プログラミングですか?ラメッシ:
受け継いた傾向とは、プログラミングです。ある場合には非常に強い抵抗力をもつプログラミングになり、また他の場合には非常に開放的な〜つまり非常に受容性がある〜プログラミングになることもあります。マーク:
一つの肉体精神機構が人生を進んでいくとき、あなたは条件づけがあると…ラメッシ:
条件づけは常に起こります。そして、新しい条件づけが古い条件づけを変えることもあります。新しい観念が古い観念を消去します。
ラマナ・マハルシが言ったように、それが観念の唯一の使い道です。
つまり、あなたの足に刺さった棘を抜くために、別の棘が使われ、それからあなたはどちらの棘も捨て去るのです。+ + +
ラメッシ:
…脳は自力で動けない肉体精神機構の一部であり、それは何も創造することができません。それはただ受信して、反応することだけしかできません。それは反応器官、一つの装置です。マルクス:
では、この「肉体ー精神」は、受け取って、行為しているわけですね?ラメッシ:
そのとおりです。(会話は続く…)
このお話は具体例へとつながっていきます。条件づけで新たに書き換えられる「観念」。まさにプログラミングの世界です。ここでも「マトリックス」のスミスというプログラミングがどんどん強力に更新されていく様を思い出します。
「観念」はどんどん書き換えることが可能で、日常その繰り返しが起こっているということなのですね。
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